「雲」
マンション・アパートや2・3階建てなど神棚をまつる場所の上を人が歩く場合はこれを用います。
和紙に墨で書かれたもや木製で「雲」の字や雲形のものもあります。
神道は、日本において太古から信仰されてきた民俗信仰・自然信仰を起源として醸成されてきた宗教です。
その後大陸から渡ってきた仏教、儒教、道教などの影響を受け、次第に理論化され、神祇祭祀、神社神道として整備されてきました。それらの宗教と日本の固有宗教でもある神道は、永い歴史の中で融合したり、反発したりを繰り返しながらも、今日では、お仏壇にご先祖をお祀りするとともに、神棚の天照皇神宮や氏神様にお参りするというような、日本の風土にあった形で共存しています。
神社を模した神棚は、神社より授かった紙札を納め、家内安全を願ってお祀りされるのが一般的ですが、本来お祝事、例えばご結婚・ご出産・ご新築・改築などの慶事に新たに神棚をお祀りし、心から家族が安心して暮らせるよう願うもの…。
言い換えれば、神棚は「家族の幸せ」のシンボルではないでしょうか。慶事に際してぜひ神棚をお祀りください。
神道では、故人や祖先の御霊はその家の守護神となり子孫を守るといわれています。
神徒壇・祖霊舎(それいしゃ)は、祖先の霊を祀るための社です。神棚よりも低い位置に祀るものとされ、設置の向きや日々のお供え、拝礼の作法は神棚と同じように行いますが、順番は神棚の後にするものとされます。
仏教における仏壇にあたるものですが、本来仏壇とは仏像を祀るためのものであるのに対して、祖霊舎は祖先の霊を家の守護神として祀る点に大きな違いがあります。
神徒壇・祖霊舎(それいしゃ)にはお位牌に相当する霊璽(れいじ)をお祀りします。祖霊舎の外扉は常に開けておくのが一般的ですが、霊璽を祀る奥の内扉は閉めておきます。祖霊舎のお供えは神棚と同じように、米・塩・水・酒・榊などをお供えします。お参りの仕方も神棚と同じように、「二拝・二拍手・一拝」の作法でお参りします。お参りの順番は神棚を先に、祖霊舎はその後に拝礼します。
神徒壇・祖霊舎(それいしゃ)は祖先の御霊や50日祭を終えられた新しい御霊代をお祀りする社です。
ご葬儀後、50日祭を1つの節とし、この時までに設置されると良いでしょう。
霊璽は仏教の位牌に当たるもので一般的には白木です。
神道では「人のみたまは祖先の神様から出て祖先の神様に帰り子孫を見守る祖霊となる」と考えられているので霊璽にみたまをとどめ、先祖の神様といっしょに祖霊舎の中に祀ります。葬儀から50日祭までは仮祭壇でお祀りし、50日祭の時に、先祖の霊璽と一緒に祖霊舎にお祀りします。
霊璽は、祖先の霊の代わりとして祀るもので、霊号を記する本体と鞘を被せるモノが一般的です。
インテリア性を重視したすっきりしたデザインの祖霊舎です。
上品な木目のタモ材を使用したシンプルで美しい佇まいがモダンな雰囲気を醸し出します。
内扉回り(内部お宮部分)には、美しい木目のエゾ松を使用しました。
現代のライフスタイルにマッチしたコンパクトサイズなので、置く場所を選ばず洋室にも和室にもなじみます。
お祀りに便利なスライド式の棚板と、収納に便利な引き出しが付いています。
お祀りに必要な神具セット付きです。
上質な天然木を使用し、国内の工房で木地の加工・塗装・組み立てまで一貫で生産された、国産の祖霊舎です。
神棚は、家庭や会社の中に設けられ、崇敬する神社の分霊や御神札を祀る社をいいます。
その起源は、中世(平安時代末以降)の伊勢神宮信仰により、神霊を勧請したのが始まりといわれています。
現在では、お茶の間など家族がよく集まる場所に設けられることが多いのですが、座敷などお客様用の部屋に作る場合もあります。
お参りの仕方は、神社の参拝と同じで「二拝・二拍手・一拝」です。朝は家族の健康と安全を願い、一日の終わりには平穏無事に過ごせたことに感謝してお参りします。
また、お祝いごとのあった時などは、神棚にその喜びをお伝えし、神様に感謝します。
神棚は、できるだけ明るく清浄な場所の、最上階の天井近くに南向きまたは東向きに設置するのが良いとされます。もしくは、お参りしやすい所で、家族が主に集まる部屋なども良いとされています。最上階への設置が困難な場合は「雲」、「天」、「空」の墨書き文字を天井に貼ります。また、トイレと背中合わせの場所や、人の出入りが激しい場所は避けなければいけないと言われます。それ以外にも、同じ部屋で神棚と仏壇を向かい合わせにすることは良くないとされます。
マンション・アパートや2・3階建てなど神棚をまつる場所の上を人が歩く場合はこれを用います。
和紙に墨で書かれたもや木製で「雲」の字や雲形のものもあります。
神棚は神社より授かった紙札を納める場所です。
おさめる御札の高さを調べて準備するようにしてください。 伊勢神宮の御札は一般的なサイズの場合8寸(24cm)です。しかし、大大麻や特別祈祷された御札などはサイズが異なるモノもあります。
神札のサイズはイロイロな種類が有ります
神棚はお札の大きさを考えて選びます
神棚はお祀りするスペースやお納めする御札の数や種類によって異なります。
また、用いられる素材や金具などの装飾も様々です。
中でも伊勢神宮の御用木としても知られる「木曽ヒノキ」製のものはその希少性からも最高級品として知られています。
但し、稲荷様や荒神様等の神棚は別に設けます。
木目に美しさが際立つ木曽桧製の一社宮
屋根違い三社
5種類の御札をそれぞれに納められる豪華な5社宮
統べてに御札を納めなければならないわけではありません。
神棚が箱に収められた「箱宮」
前面に透明アクリルかはめられたものもあり、
汚れにくく手入れのしやすさがあります。
神具とは、神道の祭祀に用いられる道具、または器具をさしています。神具として作られる素材としては、木製のものは白木(しらき)で作られることが多く、そのほか金属製(真鍮)や白い陶器が神具に使われます。 神棚の神具は他のものと共用せずに必ず分けて使用してください。
ここでご紹介するのは、「まずは揃えておきたい基本的な神具」です。
このほかでは、「神鏡」や「火立」などがあると良いのではないでしょうか。
1度に全て揃えることが困難な場合は、その都度でもよいのでイラストを参考に徐々に揃えてください。
神鏡(みかがみ)は、神の依代(よりしろ)となるもので、通常神棚の扉前に鏡を支える台と共に置きます。
榊立ては、榊(さかき)を入れて供えます。井桁と玉垣を組み合わせて用いられることもあります。
瓶子(へいし、へいじ)は陶器製で、お酒を入れてお供えします。
神皿はお米とお塩を入れてお供えします。向かって右側にお塩、左側にお米を置きます。
火立は、ローソクを立てて灯明をお供えします。陶器製と真鍮製がございます。
水玉は、水器(すいき)ともよばれるお水を入れてお供えするための器で、中央に置きます。
御灯(みあかり)ともよばれ、神棚を明るく照らします。通常は夕方に点灯し、就寝前に消します。
篝火(かがりび)は、夜間神事等を照らすのに用いるものですが、神様に道を知らせる為の灯りとも言われています。
神饌(しんせん)と呼ぶ神様のお供えを捧げる台です。胴に三方向の穴があるので三宝(三方)と呼ばれています。
建物の何階であっても、神棚をまつる場所の上を人が歩く場合、神棚の上の天井にはります。
五色の幟に榊を立て、三種の神器を掛けたものです。向かって左に剣を、右に鏡と勾玉を掛けたものを立てます。
神が宿る木として重宝されてきました。神事に用いる植物という意味で、榊という漢字になったとも言われています。
狛犬(こまいぬ)は、獅子や犬に似た想像上の生物もので、守護の役割を果たすと言われています。
神に奉献する幣帛(へいはく)・神饌(しんせん)・玉串等をお供えするための白木の台です
鳥居(とりい)は、神域と人間が住む俗界を区画するもので、天門とも神門とも呼ばれています。
注連縄(しめなわ)は、聖域を分かつために用いられる稲わらで作られた縄に四本の紙垂(しで)を垂らしたものです。
神聖な領域と現世を隔てる結界の意味も持つ神幕や御簾は、厳かな雰囲気も演出してくれます。
神棚の宮形を囲う形で配置される神社の玉垣の形状を模したもので、瑞垣(みずがき)とも言われています。