法事は、故人と縁の深かった人を招いて行われるもので、葬儀とはやや趣も違いますが、遺族とともに故人への追悼を共有してほしいという願いが込められている意味での招待ですから、出来る限り都合をつけて出席するのが礼儀です。訪問する際のマナーも覚えておくと便利です。
様々な法要を進行するにあたって、まず決めるべきは施主であり、一般的には葬儀の喪主を務めた人が施主となります。施主は、実質の主催者となりますので、以下のような手順を参考に営まれてはいかがでしょうか。
お仏間はきれいに片付けておき、お仏壇の前にご寺院様用座布団を敷いた導師席を、その背後に施主、親族また、故人と生前親しかった友人・知人などの参会者席を設け、参会者の人数分の法事用座布団を並べておきましょう。 家紋額や欄間額などをお飾りし、また、お布施やお供えを載せる小さなお盆、ご寺院様のお茶とお茶菓子も用意しておくとよいでしょう。
ご寺院様が到着されたら、上座(僧侶席)へお通しし、法要開始までお茶菓子で一服していただきます。このときに施主は法要の流れについて簡単な打ち合わせをしておきましょう。
一般的な法要の場合は、僧侶による読経に始まり、読経の区切りで参会者による焼香、その後、短い法話があり、儀礼としての法要は終了します。
この時ご寺院様へ「お布施」をお渡しされる方もいらっしゃいますが、ご寺院様をお迎えに行かれた時や最初にお渡しする場合もございます。 大切なのは、なによりもお気持ちではないでしょうか。最近では故人を偲び法事の後に僧侶や参会者と共に会食をするケースも増えていますが、僧侶が会食されない場合は「御膳料」と「お車代」も別に用意しておきましょう。